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子育ての現実は経験してわかること。でも、想像でも分かり合えると思う。

金曜日の夜のことです。

4歳の息子が突然耳が痛いと言い出しました。おや?と思ったものの、あんまり酷ければ明日耳鼻科に連れて行こうと思いました。寝る時間になって、あまりにも痛いというのでネットで症状を調べると、どうやら急性中耳炎のようでした。対応としては緊急を要するものではないということで、朝までやり過ごそうと思っていました。

あまりにも痛がって眠れないとのことで、体を起こして冷やすといいという情報があったので、ベビーカーに乗せたまま毛布で包み、散歩して寝かすことにしました。1時間ほど歩いたところでやっと寝ました。帰ってきて1時間でまた痛がって起き、それを3回繰り返して計3時間くらいは歩いたことでしょう。(結局、救急に電話して歩いて病院まで行き、痛め止めをもらってなんとかなりました。)

その道中で酔っ払ったおじさんが(わたしもおじさんですが)「こんな時間に子供をつれあるいてんじゃねー」といってきました。まー、おっさんどうしですから、金曜ですし、酔っ払っていることもあって腹も立ちませんでしたが、一方で、「この人、子育てしてないだろうな」「ギャップすごいな」「ハラスメントだな」と感じたのです。

ニュースで「子供がお母さんの目の前で車にひかれた」「子供にリードをつける親がいる」ということを知った時、どれほどの人がリアルに状況を理解できるでしょうか。その親がどのような親かということについては真実を知らない限り想像すべきでありません。一つ言えるのは子供は一人一人個性があって、その子その子で全く違うということです。実際に好奇心旺盛で親の言うことが全く耳に入らない子がいます。ですから、親の道徳的・基本的指針はあったとしても、どうあるべき(どうすべき)ということは論じられないのです。

わたし自身子供ができるまで、小さい子供を持っている親がどういう状況なのか、想像したことはありませんでした。仮に子供がいなかったとして、そして想像を試みたとして、現状をどれほどわかるのかということに関し、自信が持てません。

ですから「夜中に子供を外にだしてはいけない」「子供から眼を離してはいけない」「子供にリードなどつけてはいけない」と言う人の気持ちはよくわかります。ですが、もうすこし想像力を働かせて少なくとも「そうせざるを得ない可能性」について考え、多めに見て欲しいと思います。